数学的帰納法を使ってある式が何かの倍数になることを証明する問題です。
基本問題
は4の倍数になることを証明しなさい。
解き方
数学的帰納法については数学的帰納法の問題の解法をご参照ください。
基本的には数学的帰納法の知識で解けます。
※左辺=右辺みたいな問題ではないので分けています。
解説
は4の倍数になることを証明しなさい。
この手の問題は数学的帰納法が証明方法の候補として思いつけると良いですね。
(1)n=1のときに成り立つことを示す
n=1のときどうなるかですから、n=1のとき4の倍数になるか計算すればいいですね。
12は4の倍数です。
よって成り立ちます。
(2)n=kのときに式が成り立つと仮定したとき、n=k+1のときに式が成り立つことを示す
が4の倍数になると仮定しましょう。
このときが4の倍数になればいいですね。
が4の倍数になると仮定するとある整数lがあって
と書けます。
これが手掛かりです。
数学的帰納法ではとにかくn=kのを使う事を考えます。
これを使えなければ普通に証明する事になってしまうので。
という事でn=k+1のときを考えてみましょう。
はにしたいです。
欲しい形が作れました。
となります。
は奇数同士の和なので偶数です。
ある整数mがあって、と書けます。
これは4の倍数ですね。
よってn=kのときに式が成り立つと仮定したとき、n=k+1でも成り立ちます。
(1)(2)より数学的帰納法を用いてすべての自然数nについて与式は成り立ちます。
終わりに
nによって得られる複数の式を証明するようなケースでは数学的帰納法が有効ですね。