ベーシックインカムと労働意欲

昨年の選挙で話題になりましたのでご存知の方も多いと思います。

私も元々興味のある話題でした。
そもそもの考え方を簡潔にまとめれば、「社会保証を一律のお金を配る形で実現する」です。

ベーシックインカムの話をするときに最も問題視される事柄は「労働意欲の低下」です。
「働かなくてもお金がもらえるなら働かないよね」という話です。

しかし、本当に労働意欲は下がるのでしょうか?
そこに私なりの思いがあります。

人間の持つ欲求

マズローさんは人間の持つ欲求を5段階に分類しています。
5つの欲求は下から満たしたい欲求が生まれ、高次の欲求を満たしたくなる、というものです。

分類欲求
生理的欲求食べたい/飲みたい
寝たい
安全欲求雨風をしのぎたい
鍵のある部屋に住みたい
健康でいたい
社会的欲求仲間が欲しい
繋がりたい
尊厳欲求認められたい
尊敬されたい
感謝されたい
褒められたい
自己実現欲求才能を発揮したい
満足のいく結果を出したい

安全欲求まではお金で買えるものです。
敢えて述べますが、制度の性質から無駄な事に浪費して安全欲求が満たされなくなることを除けば安全欲求まで保証されるわけです。
※社会保障として国民健康保険が無くなるとすれば、健康を買うことができるだけの支給ではなくなるかもしれませんが

次の社会的欲求を満たそうとします。
仲間は健やかな精神を持っていれば、自然と満たされるものでしょう。
お金に困ることが無くなるのであればなおさらです。

更に尊厳欲求を満たそうとします。
働かずして一芸を披露することで尊厳欲求が満たされる人もいます。
しかし簡単な尊厳欲求の満たし方は、感謝してもらう事です。
誰かに価値を与える事です。
労働とはそもそも誰かに与えた価値の対価として価値以下のお金を頂く事と言えるでしょう。
※これが少し歪んでしまい、何かに耐える事が労働とも取れる現実は悲しい事です
尊厳欲求の満たし方の1つとして、労働が位置するようになると思っています。

最低限のお金が保証されているベーシックインカム導入後、労働はお金以上に尊厳欲求を満たしてもらえるものになるのではないでしょうか。

私も通常授業をさせて頂いたり、フリーの授業をさせて頂く中で、自分の価値を感じる事ができます。
ベーシックインカムが導入されたからと言って、この労働を失うつもりはありません。

そもそも労働意欲とは

労働意欲を、労働したい意欲と考えてしまうとどうでしょうか。

「お金がもらえないから労働意欲が無くなる」という方は、そもそも労働意欲があったのでしょうか?
この場合働きたいから働いているわけではないんですよね。
お金がもらえるから働いているだけです。
そもそも労働に対する意欲は無かったのだと思います。

そしてこれは先の尊厳欲求も同じです。
尊厳欲求を満たしたいために労働する。
労働の対価として得られるものがお金から尊厳欲求になるだけです。
労働意欲とはそういうものではないかなと思います。

まとめ

技術の進歩で安全の欲求を満たす程度であればほとんどが機械だけで賄えてしまう世の中になるかもしれません。
そのような世の中で次に満たすものは社会的欲求や尊厳欲求、自己実現欲求です。
認められたり感謝されることはお金で買うことが難しい面もあります。
きっとそこに時間を費やすことになるのではないかと思います。
お金の使い道が変わってくるかもしれないですね。

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