※記事の改善を目的に簡単なアンケートを記事の最下段に設置しています※
※わかりやすい、わかりにくい、両方の貴重なご意見を頂き、日々改善しております。※
※ご協力よろしくお願いいたします&ありがとうございます!※

電流の性質

中学生の電流と電圧の性質、オームの法則を使って回路の電流や電圧や抵抗を求める問題です。

解説

教科書に載っているような解説はあまりしません。
が、理解につながるかもしれない私なりの解説をしたいと思います。
「この考え方で計算してみたらわかりやすい!」
って思って頂けたら幸いです。
わかりにくかったらご放念ください。

電気回路

この単元で扱う電気回路は「電池」と「導線」と「抵抗」でできています。

電池

電気回路を支配しているのは「電池」です。
これは電池の「+」と「-」の部分が作る電圧の差が電池によって決まり、この差が全ての計算で使われるからです。

導線

「導線」は数式には出てきませんが、どのように計算するかを決める回路を形作っています。

抵抗

「抵抗」は豆電球とかの事です。
「自分に分け与えられた電流」を使って、発熱したり、発光したりします。
抵抗毎に電圧をどれくらい使っていて、電流がどれくらい流れているのか見ていくことになります。

抵抗を単純な「電気の流しにくさ」みたいに捉えてしまうと、ちょっと危ういので気をつけましょう。
安易にとらえると並列に繋いだ時に抵抗を足し算してしまうことになりかねません。
並列のときは自分ともう一方の抵抗で力比べをして抵抗が小さいほうに沢山流れる相対的なものと理解すると良いと思います。
(抵抗自体は絶対的なものなんですけど、流れにくさという点では相対的)
電流と電圧と抵抗_並列
\displaystyle \frac{1.5(V)}{20(\Omega)}=0.075(A),\frac{1.5(V)}{10(\Omega)}=0.15(A)
電流の225mAを1:2に分けていますね。

「直列から並列に分かれるとき」と「並列から直列に戻るとき」の電圧の差がその並列区間で等しく電圧の差として生まれます。
並列区間を直列と見るように抵抗を計算することができます。
20Ωと10Ωを並列でつないだ回路と下図の6.67Ωの回路は同じ電圧と電流になります。
電流と電圧と抵抗_並列を直列に
\displaystyle R(\Omega) = 1.5(V) \times 0.225(A)=6.67(\Omega)
私はこれを「並列つなぎの合成抵抗」と呼んでいます!

そのようにして回路を直列に直したとき、電圧を使い切るように各抵抗で電圧を分けていきます。
電流と電圧と抵抗_直列で使い切る
\displaystyle 10(\Omega)+20(\Omega)=30(\Omega)
\displaystyle \frac{1.5(V)}{30(\Omega)}=0.050(A)
\displaystyle E_1(V)=0.050(A) \times 10(\Omega)=0.5(V),E_2(V)=0.050(A)\times 20(\Omega)=1.0(V)
この区間にかかっている電圧の1.5Vを、二つの抵抗で使い切ります

直列のときは抵抗は単純な足し算になります。
私はこれを「直列つなぎの合成抵抗」と呼んでいます!

並列つなぎの合成抵抗

これを求める事ができるかどうかがこの手の問題を解けるかどうかのカギを握っています。
電流と電圧と抵抗_並列の合成抵抗

並列の合成抵抗R(Ω)を求めてみましょう!

わかるところから求めていきますよ。
まず電流がわかります。
\displaystyle I_1(A)=\frac{E(V)}{R_1(\Omega)}
\displaystyle I_2(A)=\frac{E(V)}{R_2(\Omega)}
\displaystyle I_1+I_2(A)=\frac{E(V)}{R_1(\Omega)}+frac{E(V)}{R_2(\Omega)}=\frac{R_1(\Omega)+R_2(\Omega)}{R_1(\Omega)\cdot R_2(\Omega)}E(V)
この時点でほぼ合成抵抗がわかっていますね。
一応、オームの法則に再度代入します。
\displaystyle R(A)=\frac{E(V)}{I_1+I_2(A)}=\frac{E(V)}{\frac{R_1(\Omega)+R_2(\Omega)}{R_1(\Omega)\cdot R_2(\Omega)}E(V)}=\frac{R_1(\Omega)\cdot R_2(\Omega)}{R_1(\Omega)+R_2(\Omega)}
2個の抵抗が並列になっているときの合成抵抗は、積を和で割った値になるんですね
ちなみに和と積どっちがどっちだっけというときは、単位を良く見てください。
分子はΩの二乗、分母がΩで結果Ωなんです。
積が分子で、もう間違えないですね!
意味は理解したうえで覚えておくと、差が付きます!

電流

電流は電池の「+」から出たところから流しそうめんしてください。
並列で回路が二又や三叉に別れるとき、そうめんはそれぞれに分かれて流れていきます。
しかし、合流地点でまたそうめんが合流するんですね。
なので、電池の「-」にそうめんが漏れなく届きます。

電圧

抵抗のところでも触れましたが、抵抗を乗り越える度電圧が下がり、やがて使い切って0になります。
しかし、並列部分は同じ抵抗がかかっているという点に注意しましょう!
ただし電圧計で測ると、接続した部分の間の差がわかります。
1.5Vの電圧で10Ωの抵抗を3つ直列に繋ぐと、30Ωなので0.05A流れます。
10Ωの抵抗1つに係る電圧は0.5Vです。
1.5V→10Ω→1.0V→10Ω→0.5V→10Ω→0Vで使い切ります。
10Ωの抵抗の両サイドはどこも0.5Vですね。
電圧計で計測すると、この0.5Vを計測することができます。
電圧計はその場の電圧ではなく、電圧の差がわかる計測器です

回路ごとに計算してみる

今回は回路を4つご用意しました。
解説に入る前に解説で使う電流計と電圧計の接続も触れておきます。

電流計と電圧計

電流と電圧と抵抗_1_1

の回路において、説明の中で①の電流と言ったら、
電流と電圧と抵抗_電流計

で測った電流をさします。
①の電圧と言ったら、
電流と電圧と抵抗_電圧計

で測った電圧をさします。
②の電流とは言わないのでご安心ください。

直列1個

電流と電圧と抵抗_1_1
電圧が1.5Vの電池と10Ωの抵抗をつないだ時、②の電圧と①③の電流はいくらか。

さて、オームの法則の式をそのまま使ってくださいという問題です。

回路の中に抵抗1つですから、電池の電圧1.5Vがそのまま10Ωの抵抗にかかっていますね。
②は1.5Vです。
\displaystyle I(A)=\frac{1.5(V)}{10(\Omega)}=0.15(A)
この電流が電池の+から-まで流れています。
①③は0.15Aです。

直列2個

電流と電圧と抵抗_1_2
電圧が1.5Vの電池と10Ωの抵抗②と20Ωの抵抗③を2個をつないだ時、②③の電圧と①④の電流はいくらか。

回路の中に抵抗2つです。
直列つなぎの合成抵抗」を求めましょう!
\displaystyle 10(\Omega)+20(\Omega)=30(\Omega)
から、電池の電圧1.5Vが30Ωの抵抗にかかっていると見れます。
すると回路に流れる電流がわかりますね。

\displaystyle I(A)=\frac{1.5(V)}{30(\Omega)}=0.05(A)
この電流が電池の+から-まで流れています。
①③⑤は0.05Aです。

②の抵抗は10Ωなので、0.05Aが流れるためには、
\displaystyle E(V)=0.05(A)\times 10(\Omega)=0.5(V)
②の電圧は0.5(V)です。

③の抵抗は20Ωなので、0.05Aが流れるためには、
\displaystyle E(V)=0.05(A)\times 20(\Omega)=1.0(V)
③の電圧は1.0(V)です。

1.5V→10Ω→1.0V→20Ω→0Vで使い切っていますね。

並列1個

電流と電圧と抵抗_2_1
電圧が1.5Vの電池と10Ωの抵抗③と20Ωの抵抗⑥を2個をつないだ時、③⑥の電圧と①②④⑤⑦⑧の電流はいくらか。

回路の中に抵抗2つですが並列です。
それぞれの抵抗に電池の1.5Vが掛かっています。
③⑥は1.5Vです。
電流を求める事ができますね。
②④の電流は③の抵抗が10Ωなので、
\displaystyle \frac{1.5(V)}{10(\Omega)}=0.15(A)
②④の電流は0.15Aです。
⑤⑦の電流は⑥の抵抗が20Ωなので、
\displaystyle \frac{1.5(V)}{20(\Omega)}=0.075(A)
⑤⑦の電流は0.075Aです。
電流が分岐、合流するわけですから、①⑧の電流は足して0.225Aになります。

もう1つやり方があります。
並列つなぎの合成抵抗」を使って求めることができます。
積を和で割ればよかったですね。
\displaystyle \frac{10(\Omega)\cdot 20(\Omega)}{10(\Omega)+20(\Omega)}=\frac{200}{30}(\Omega)\fallingdotseq 6.67(\Omega)
電池の電圧1.5Vが約6.67Ωの抵抗にかかっていると見れます。
すると回路に流れる電流がわかりますね。

\displaystyle I(A)=\frac{1.5(V)}{\frac{200}{30}(\Omega)}=0.225(A)
この電流が電池の+から-まで流れています。
①⑧は0.225Aです。

この問題の場合、並列つなぎの合成抵抗をわざわざ使う必要はないですね。
しかし、並列が二個のときは・・・。

並列2個

電流と電圧と抵抗_2_2
電圧が1.5Vの電池と10Ωの抵抗③と20Ωの抵抗⑥と15Ωの抵抗(A)(D)の4個の抵抗をつないだ時、③⑥(A)(D)の電圧と①②④⑤⑦⑧⑨(B)(C)(E)(F)の電流はいくらか。

という事で前振りしてみましたが並列2個です。

これはどこから手を付けていいのかわかりませんね。
電圧がどちらにどれだけかかっているのかわかりませんから。

という事で、合成抵抗を求めていきます!
③⑥の「並列つなぎの合成抵抗」を求めてみましょう。
\displaystyle \frac{10(\Omega)\cdot 20(\Omega)}{10(\Omega)+20(\Omega)}=\frac{200}{30}(\Omega)\fallingdotseq 6.67(\Omega)
約6.67Ωの抵抗と見ることができますね!
(A)(D)の「並列つなぎの合成抵抗」を求めてみましょう。
\displaystyle \frac{15(\Omega)\cdot 15(\Omega)}{15(\Omega)+15(\Omega)}=\frac{225}{30}(\Omega)= 7.5(\Omega)
7.5Ωの抵抗と見ることができますね!

従ってこの「並列つなぎの合成抵抗」2個の「直列つなぎの合成抵抗」は足せばいいので、
\displaystyle \frac{200}{30}(\Omega)+\frac{225}{30}(\Omega)=\frac{425}{30}(\Omega)\fallingdotseq 14.16(\Omega)
約14.16Ωの抵抗に1.5Vの電圧がかかっているとみることができるわけですね。

では、電流を求めていきます。
\displaystyle I(A)=\frac{1.5(V)}{\frac{425}{30}(\Omega)}=\frac{9}{85}(A)\fallingdotseq 0.106(A)
汚い値ですみません。
この電流が①⑧(F)ですね。

電流がわかったので②④、⑤⑦を考えてみましょう。
②の電流がI_1(A)、⑤の電流がI_2(A)としましょう。
\displaystyle I_1(A)+I_2(A)=\frac{9}{85}(A)
ですよね。
E_1(V)かかっているとすると、
\displaystyle I_1(A)+I_2(A)=\frac{E_1(V)}{10(\Omega)}+\frac{E_1(V)}{20(\Omega)}=\frac{9}{85}(A)
これを解けばE_1(V)がわかります。
\displaystyle \frac{3E_1(V)}{20(\Omega)}=\frac{9}{85}(V)
\displaystyle E_1(V)=\frac{12}{17}(V)
本当に汚い値ですみません。
この電圧が③⑥ですね。

②④の電流は、
\displaystyle I_1(A)=\frac{\frac{12}{17}(V)}{10(\Omega)}=\frac{6}{85}(A)\fallingdotseq 0.071(A)
⑤⑦の電流は、
\displaystyle I_2(A)=\frac{\frac{12}{17}(V)}{20(\Omega)}=\frac{3}{85}(A)\fallingdotseq 0.035(A)
になります。

同じように電流から求めても良いですが、電圧がわかりますね。
全体が1.5Vで1つめの並列部分で\displaystyle \frac{12}{17}(V)でしたから差をとればいいですね。
\displaystyle \frac{3}{2}(V)-\frac{12}{17}(V)=\frac{51-24}{34}=\frac{27}{34}
これが(A)(D)の電圧です。

⑨(B)の電流は、
\displaystyle I(A)=\frac{\frac{27}{34}(V)}{15(\Omega)}=\frac{9}{170}(A)\fallingdotseq 0.053(A)
(C)(E)は同じですね。

ちなみに電流がわかってから、抵抗が等しい2つめの回路に着目すると、ちょうど同じ抵抗なので、
\displaystyle I(A)=\frac{\frac{9}{85}(A)}{2}=\frac{9}{170}(A)\fallingdotseq 0.053(A)
として求めてしまう手もあります。
解説だとちょっと簡略化してしまう事になるので、こちらを選びませんでした。

終わりに

中々どこから手を付けていいか悩ましいかもしれません。
多くの問題はわかるところから書いていくと大体答えが埋まります。
しかし一部(というか並列が2個以上)の問題は合成抵抗を求める必要があるでしょう。
ここまでの問題は中学理科では中々ないかもしれませんが、知っている知識でできるわけですから抑えておけると差が付きますよ!

0

アンケートのご協力をお願いいたします

最後までお読みいただきありがとうございました。 よろしければ記事改善のためのアンケートにご協力頂けましたら幸いです。 頂いた内容をもとに近日中に記事を改善させていただきます。 ご質問は数学の問題に関する質問から頂けますとお返事させて頂きます。

記事を作成するうえでの参考にご意見いただければ幸いです。

疑問は解消されましたか?
 された されなかった

このページの記事の内容はわかりやすかったですか?
 わかりやすい わかりにくい

よろしければわかりにくい場合の理由を教えてください。
 細かすぎる、当たり前なところまで書きすぎ 粗すぎる、行間の不足、論理の飛躍 前提となる知識の記載が無い 言葉の意味が分からない 答えに至る過程の何故そう考えたかの記載が無い 難しすぎてわからない 簡単すぎる 求めていた例題と異なる

ご要望やご意見、もしくは困っている事等(任意)


内容に問題が無ければこちらにチェックをつけて送信ボタンをクリックしてください。

理科
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存