※記事の改善を目的に簡単なアンケートを記事の最下段に設置しています※
※わかりやすい、わかりにくい、両方の貴重なご意見を頂き、日々改善しております。※
※ご協力よろしくお願いいたします&ありがとうございます!※

三角方程式の問題の解法

三角比に与えられた条件から、角\thetaを求めるタイプの問題です。
ちなみに図をご用意できていませんが、必ず図を描きながらイメージしてください。

基本問題

0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}のとき、次の等式を満たす\thetaを求めなさい。
(1)\displaystyle \sin{\theta}=\frac{\sqrt{3}}{2}
(2)\displaystyle 2\cos{\theta}=-\sqrt{2}

よくある解き方

(1)の\sinの場合はx軸に平行な直線
\displaystyle y=\frac{\sqrt{3}}{2}
を引き、(2)の\cosの場合はy軸に平行な直線
\displaystyle x=-\frac{\sqrt{2}}{2}
を引いて、単位円の交点(複数ある可能性に注意)のx軸からの角を求めるやり方がありますね。

解説

まず(1)の問題の意味を確認すると、
\displaystyle \sin{\theta}=\frac{\sqrt{3}}{2}となる\thetaは何か?」
という意味ですね。
\displaystyle \sin{\theta}=\frac{\sqrt{3}}{2}」となる\thetaを求めます。

さて、\sin{\theta}ってそもそも何だったか思い出しましょう。
AB=x,BC=y,CA=r,\angle{ABC}=90^{\circ}の直角三角形のとき、\theta=\angle{BAC}とすると、
\displaystyle \sin{\theta}=\frac{y}{r}
でした。

解き方にある\displaystyle y=\frac{\sqrt{3}}{2}と単位円の交点P(p_x,p_y)を考えてみます。
まず\displaystyle p_y=\frac{\sqrt{3}}{2}は明らかですので、p_xの求め方を考えます。
Pからx軸におろした交点をQ(p_x,0)とし、\theta=\angle{POQ}(O(0,0)は原点)としましょう。
直角三角形ですから斜辺の長さは、p_x^2+p_y^2ですね。
そして単位円は半径1ですから、p_x^2+p_y^2=1となり、p_yはわかっていますから、p_xを求める事ができます。
\displaystyle p_x=\pm\frac{1}{2}となりますが、\pmを忘れないでください。

P(p_x,p_y)となるような直角三角形の角\displaystyle \thetaを求めましょう。
このとき、問題で与えられている0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}を考慮します。
数学Ⅰの段階では、角\thetaの候補は、0^{\circ},30^{\circ},45^{\circ},60^{\circ},90^{\circ},120^{\circ},135^{\circ},150^{\circ},180^{\circ}のいずれかです。
数学Ⅱになっても、せいぜいn\pi(180^{\circ})(nは整数)ずれる程度ですね。
そのため、1:1:\sqrt{2},1:2:\sqrt{3}に該当する三角形か、三角形がつぶれてしまっているはずです。
今回は、\displaystyle x:y:r=\pm\frac{1}{2}:\frac{\sqrt{3}}{2}:1=1:\sqrt{3}:2で、60^{\circ},120^{\circ}ですね。

交点の座標まで求める必要はない

交点まで求める解説をさせていただきましたが、特に交点まで求めなくても\displaystyle \thetaを求める事はできます。
ポイントは1:1:\sqrt{2},1:2:\sqrt{3}に該当する三角形か、つぶれた三角形になるかという点です。
0^{\circ},30^{\circ},45^{\circ},60^{\circ},90^{\circ}のどの三角形と一致するかに着目しましょう。

解説

\sin{\theta}=\frac{\sqrt{3}}{2}
でしたが、斜辺が2で高さが\sqrt{3}の直角三角形をイメージします。
0^{\circ}から徐々に90^{\circ}に近づけていき、r:y=2:\sqrt{3}を探します。
\sqrt{3}1.732...ということで、縦長になりそうですね。
そうやってr:y:x=2:\sqrt{3}:160^{\circ}の三角形であると気づければ答えです。

この考え方は特に単位円を使いませんので、rを必ずしも1にしなくても良いです。
気を付けなければならないのは、60^{\circ}だけでなく、120^{\circ}も解になっている点です。

三角関数のグラフが役に立つ

数学Ⅰではまだここまでやりません。
数学Ⅱで三角関数のグラフの単元でy=\sin{x}のグラフを習います。
条件の0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}-360^{\circ} \leqq \theta \leqq 360^{\circ}のように広くなった場合はグラフも思い出すと良いです。

解説

(1)の\displaystyle \sin{\theta}=\frac{\sqrt{3}}{2}は見方を変えると、
\displaystyle y=\sin{\theta}\displaystyle y=\frac{\sqrt{3}}{2}のグラフの交点ですね。
という事でグラフを描いて交点を探します。

条件が-360^{\circ} \leqq \theta \leqq 360^{\circ}のように広くなった場合は、解が漏れがちです。
しかしグラフを描いて条件の範囲で切ってあげると、交点を探す際に漏れや過剰になりにくいです。

ただし、解自体は上記のような従来の求め方で求める必要があります。

応用問題(混じった三角比)

0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}のとき、次の等式を満たす\thetaを求めなさい。
\displaystyle 2\cos^2{\theta} +3\sin{\theta}=3

解き方

\cos{\theta},\sin{\theta}が混じっていると難しいんですね。
いずれかに消えていただきます。
邪魔なものに消えて頂くのは数学の解法の王道です。

解説

2つの消し方があります。
1つは数学Ⅰの三角関係の相互関係を使います。
\cos^2{\theta}+\sin^2{\theta}=1ですね。
今回の問題ではこちらを使い、
\cos^2{\theta}=1-\sin^2{\theta}で置換します。

もう1つは数学Ⅱの加法定理等を用います。
\sin(\alpha+\beta)=\sin{\alpha}\cos{\beta}+\cos{\alpha}\sin{\beta}から得られる公式があります。
また、a\sin{\theta}+b\cos{\theta}=\sin{\theta+\alpha}の三角関数の合成の公式ですね。
これらを使う事で\cos{\theta},\sin{\theta}のいずれかに消えていただきます。

さて、問題に戻りまして\cos^2{\theta}=1-\sin^2{\theta}で置換します。
2\cos^2{\theta} +3\sin{\theta}=3
2(1-\sin^2{\theta}) +3\sin{\theta}=3
2-2\sin^2{\theta} +3\sin{\theta}=3
-2\sin^2{\theta} +3\sin{\theta}-1=0

基本問題は\cos{\theta},\sin{\theta}が1次の三角方程式でした。
今回は2次になっているので、二次方程式の解き方を思い出しましょう。
因数分解や解の公式を用いる事で、1次方程式の問題に帰着するか、そのまま解を求めることができましたね。

というわけで因数分解してみましょう。
-2\sin^2{\theta} +3\sin{\theta}-1=0
2\sin^2{\theta} -3\sin{\theta}+1=0
(2\sin{\theta}-1)(\sin{\theta}-1)=0
つまり、2\sin{\theta}-1=0,\sin{\theta}-1=0のいずれかであればよいわけです。
\displaystyle \sin{\theta}=\frac{1}{2},\sin{\theta}=1を解きます。
基本問題の三角方程式の形になりましたね。
応用問題は基本問題の寄せ集めです。

応用問題(角がずれている)

0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}のとき、次の等式を満たす\thetaを求めなさい。
\displaystyle \sin{(\theta+45^{\circ})}=\frac{1}{2}
※数学Ⅱで角を一般角として拡張する必要があり、数学Ⅰでは出てこないと思います。
※本当は\piを使いたいんです。

解き方

\thetaがずれているとこれもややこしくなります。
やはり邪魔なずれに消えていただきましょう
この場合は\theta' = \theta + 45^{\circ}等として置換して考える方法が良いと思います。

解説

\theta'=\theta+45^{\circ}として置換します。
条件となる0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}もずれることに注意しましょう。
0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}
0^{\circ}+45^{\circ} \leqq \theta +45^{\circ} \leqq 180^{\circ}+45^{\circ}
45^{\circ} \leqq \theta' \leqq 225^{\circ}

三角方程式の方も置換して解を求めます。
\displaystyle \sin{(\theta+45^{\circ})}=\frac{1}{2}
\displaystyle \sin{\theta'}=\frac{1}{2}
\displaystyle \theta'=30^{\circ} \pm 360^{\circ}\times n,150^{\circ} \pm 360^{\circ}\times n(nは整数)

条件となる範囲に当てはまる解は、\displaystyle \theta'=150^{\circ}となり、1つだけです。
置換を元に戻して答えましょう。
\displaystyle \theta+45^{\circ}=150^{\circ}
\displaystyle \theta=105^{\circ}

終わりに

関数⇒方程式⇒不等式⇒最大値は王道の流れです。
方程式を解けなければ不等式を解くことはできません。
逆に三角方程式が解けて、基本となる不等式の考え方さえわかれば(少しだけ三角比の性質を思い出すと)三角不等式の問題も解くことができます。

関連

三角不等式の解法
三角比の関数の最大値と最小値

アンケートのご協力をお願いいたします

最後までお読みいただきありがとうございました。 よろしければ記事改善のためのアンケートにご協力頂けましたら幸いです。 頂いた内容をもとに近日中に記事を改善させていただきます。

記事を作成するうえでの参考にご意見いただければ幸いです。

疑問は解消されましたか?
 された されなかった

このページの記事の内容はわかりやすかったですか?
 わかりやすい わかりにくい

よろしければわかりにくい場合の理由を教えてください。
 細かすぎる、当たり前なところまで書きすぎ 粗すぎる、行間の不足、論理の飛躍 前提となる知識の記載が無い 言葉の意味が分からない 答えに至る過程の何故そう考えたかの記載が無い 難しすぎてわからない 簡単すぎる 求めていた例題と異なる

ご要望やご意見、もしくは困っている事等(任意)


内容に問題が無ければこちらにチェックをつけて送信ボタンをクリックしてください。

数学解法の目次ページ

数学のコンテンツで数学の演習問題の解法を解説しています。 高校の範囲に限定した目次を作成しました。
高校数学の解法(目次)
数学のコンテンツで数学の演習問題の解法を解説しています。 中学校の範囲に限定した目次を作成しました。
中学数学の解法(目次)
数学, 解法
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存