相似であることを証明する問題です。
基本問題
解き方
三角形の相似条件は3つありましたね。
- 3組の辺の比がすべて等しい
- 2組の辺の比とその間の角が等しい
- 2組の角がそれぞれ等しい
これらを満たすまで角や線の長さを埋めていきます。
また、線分の長さは必ずしも具体的な値を求めなくても良く、比の値さえわかれば十分です。
解説
(1)∽であることを証明しなさい。
三角形の辺の長さがそれぞれ2辺分わかっています。
「2組の辺の比とその間の角が等しい」を使って証明ができそうですね。
まず、それぞれの三角形の線分を求めましょう。
からですね。
2組の辺の比は、
・・・①
・・・②
になります。
このとき、∽の式を見ながら、「1番目と2番目の文字でCDとCB」「1番目と3番目の文字でCEとCA」というように確認しながら比をとると間違いにくくなります。
次に「その間の角」であるは同じ角ですから等しくなります。
・・・③
①②③より「2組の辺の比とその間の角が等しい」ので∽になります。
(2)∽であることを証明しなさい。
線分の長さの情報がありません。
こういう時は大体「2組の角がそれぞれ等しい」を使います。
※線分の長さや比がわからなくても「中点」「重心」「角の等分線」等の情報を使って比を求める事ができる場合もあります。
しかし、、という直角にまつわる情報しかないですね。
ここでわかるのは
・・・①
のみです。
と文字で表して解いていきましょう。
とし三角形の内角の和がとなる性質をに使います。
・・・②
に関する角をを使った式で表せたのでどんどん攻めていきます。
なのでこれに①とを代入します。
でしたから、
・・・③
となりました。
①③より「2組の角がそれぞれ等しい」ので∽になります。
応用問題
解き方
相似であることを証明し、線分比を使って値を求めましょう。
解説
みるからに相似です。
∽を証明すれば相似の比を使えます。
証明しましょう。
線分の情報がありますが、対応する線分の比を1組しか作れないですね。
そのため「2組の角がそれぞれ等しい」で攻めていきます。
まず共通している角なので、
・・・①
になります。
また平行線から等しい角の情報がいくつも得られましたね。
ここでは同位角が等しい性質を使って、三角形の内側の角が等しい事を言います。
・・・②
※でもいいですよ。
①②より「2組の角がそれぞれ等しい」ので∽になります。
「相似の三角形同士は3組の辺の比がすべて等しくなる性質」を使います。
となるはずですね。
でした。
となります。
にそれぞれ値を代入します。
終わりに
三角形の相似の証明問題ですが、相似の条件を満たしていることが言えれば良いですね。
通常の証明問題より、示すべきものが決まっている分、証明は単純です。
証明問題は嫌われがちですが、本質的に今までの角度や長さを求める問題とあまり変わりません。