空間図形で三平方の定理を使って線分の長さを求める問題です。
基本問題
(1)1辺が2の立方体にAから辺CDを通ってGへ紐を結んだとき、最短の長さはいくらになるか。
(2)1辺が2の立方体の対角線AGの長さを求めなさい。
解き方
空間図形を空間図形として扱う事は難しいものです。
平面で切る、もしくは平面にしてしまいましょう。
平面にしてしまうというのは表面積を求めるときに展開図を使いましたね。
そういうイメージです。
面の情報を扱う物であれば展開図上で計算すれば良いのです。
解説
(1)1辺が2の立方体にAから辺CDを通ってGへ紐を結んだとき、最短の長さはいくらになるか。
こんな感じになるわけですね。
AからGまでの最短の長さってどうなるでしょうか?
これはAP+PGなわけです。
Pの位置によって変わりますよね。
APは面ABCDがぱかっとCDを軸に開いても変わりません。
面ABCDが面CDHGと平行になるまでぱかっとしてみましょう。
この状態でAからGへの最短距離はどうでしょうか?
やっぱりAP+PGですが、AGは一つの面に乗っていますよね。
の斜辺AGが最短の長さになります。
三平方の定理で求めることができますね
なので、
最短の長さはになります。
(2)1辺が2の立方体の対角線AGの長さを求めなさい。
線分の長さを求めたいわけです。
直角三角形を作り、三平方の定理を使いたいですね。
対角線AGを使った直角三角形を作りましょう。
AGとくっついている辺がたくさんありますね。
AB,AE,AF,GH,GC,GF等々。
1本選ぶとAG以外の1点が選ばれますのでその点とAGが作る三角形を考えます。
例えばAEを選んでみました。
は直角三角形になっていますね?
AE=2です。
EGは?
EGの長さも三平方の定理を使って求めましょう。
は直角三角形ですね。
なので、
という事でに戻ります。
なので、
が対角線の長さになります。
なお、立方体であればABCDEFGHの縮尺拡大の立体としての相似な図形になります。
相似比が線分比になります。
1辺が2の立方体の対角線がでした。
1辺が1の立方体の対角線がになります。
終わりに
巻きつけた紐の長さは円錐などでもよく見ます。
考え方は同じです。