中央値や四分位数を求める問題です。
基本問題
(1)次のデータの中央値を答えなさい。
135,127,155,99,198
(2)次のデータの中央値を答えなさい。
135,127,155,99,198,113
(3)次のデータの第一四分位数、第二四分位数、第三四分位数を答えなさい。
135,127,155,99,198,113,126,113,78,146,101,102,127
(4)次のデータの第一四分位数、第二四分位数、第三四分位数を答えなさい。
135,127,155,99,198,113,126,113,78,146,101,102,127,111
解き方
中央値、四分位数、それぞれの定義に従って、該当する値を答えます。
データの個数によって、それぞれの値の取り方が変わる点に注意しましょう。
データはランダムに並んでいると間違える可能性が高くなります。
必ず昇順、降順、いずれかに並び替えましょう。
解説
(1)次のデータの中央値を答えなさい。
135,127,155,99,198
まず昇順に並び替えます。
99,127,135,155,198
奇数個(2n+1個)のデータの中央値はその真ん中(n+1番目)となるデータが中央値になります。
よって中央値は135になります。
(2)次のデータの中央値を答えなさい。
135,127,155,99,198,113
まず昇順に並び替えます。
99,113,127,135,155,198
偶数個(2n個)のデータの中央値はちょうど真ん中になるデータが存在しません。
n番目とn+1番目のデータ平均値を中央値とします。
127と135ですね。
よって中央値は131になります。
実際に存在しないデータが中央値となることがあります。
(3)次のデータの第一四分位数、第二四分位数、第三四分位数を答えなさい。
135,127,155,99,198,113,126,113,78,146,101,102,127
まず昇順に並び替えます。
78,99,101,102,113,113,126,127,127,135,146,155,198
まず第二四分位数は中央値です。
奇数個のデータなので、ちょうど真ん中の数になります。
126が第二四分位数になります。
次に第一四分位数です。
奇数個のデータの場合、第一四分位数は中央値を除いた前半の数の中央値です。
78,99,101,102,113,113
偶数個ですから、第一四分位数は101と102の平均値である101.5になります。
奇数個のデータの場合、第三四分位数は中央値を除いた後半の数の中央値です。
127,127,135,146,155,198
偶数個ですから、第三四分位数は135と146の平均値である140.5になります。
(4)次のデータの第一四分位数、第二四分位数、第三四分位数を答えなさい。
135,127,155,99,198,113,126,113,78,146,101,102,127,111
まず昇順に並び替えます。
78,99,101,102,111,113,113,126,127,127,135,146,155,198
まず第二四分位数は中央値です。
偶数個のデータなので、113と126の平均値である119.5になります。
119.5が第二四分位数になります。
次に第一四分位数です。
偶数個のデータの場合、第一四分位数は前半の数の中央値です。
78,99,101,102,111,113,113
奇数個ですから、第一四分位数は102になります。
偶数個のデータの場合、第三四分位数は後半の数の中央値です。
126,127,127,135,146,155,198
奇数個ですから、第三四分位数は135になります。
応用問題
(1)次のデータに正の整数のデータxを加える。
135,127,155,99,198,113
中央値はxの値によってどのような値をとるか、求めなさい。
(2)次のデータに正の整数のデータxを加える。
135,127,155,99,198
中央値はxの値によってどのような値をとるか、求めなさい。
解き方
データを昇順、降順に並べ、xがどの区間に入るかを考えます。
解説
(1)中央値はxの値によってどのような値をとるか、求めなさい。
135,127,155,99,198,113,x
まず、xを除いた数を昇順に並べます。
99,113,127,135,155,198
ここにxを加えるとデータの個数は奇数個になります。
真ん中の値を選べばいいですが、xの値によって変化しますね。
場合分けをしましょう。
(i)のとき
x,99,113,127,135,155,198
ですから、中央値は127です。
(ii)のとき
99,x,113,127,135,155,198
ですから、中央値は127です。
(i)と状況は変わりません。
(iii)のとき
99,113,x,127,135,155,198
ですから、中央値は127です。
(i)と状況は変わりません。
(iV)のとき
99,113,127,x,135,155,198
ですから、中央値はxです。
です。
これらすべてのデータが中央値となる可能性があるわけです。
(V)のとき
99,113,127,135,x,155,198
ですから、中央値は135です。
(Vi)のとき
99,113,127,135,155,x,198
ですから、中央値は135です。
(V)と状況は変わりません。
(Vii)のとき
99,113,127,135,155,198,x
ですから、中央値は135です。
(V)と状況は変わりません。
状況が変わる点に着目してまとめると、
のとき、中央値は127
のとき、中央値はx
のとき、中央値は135
です。
中央値の取り方の状況が変わるのは、127以下、127,135の間、135以上の3パターンという事になります。
解答を書く際は(i)~(iii)、(V)~(Vii)は上記の様にそれぞれをまとめてしまいましょう。
(2)中央値はxの値によってどのような値をとるか、求めなさい。
135,127,155,99,198,x
まず、xを除いた数を昇順に並べます。
99,127,135,155,198
ここにxを加えるとデータの個数は偶数個になります。
2数の平均値ですが、xの値によって変化しますね。
場合分けをしましょう。
(1)を踏まえ、xが中央値の計算を変えるのは、
(i)xが小さくて中央値が127,135で定まるとき、すなわちのとき
(ii)xが中央値に絡み、135,xで定まるとき、すなわちのとき
(iii)xが中央値に絡み、x,135で定まるとき、すなわちのとき
(iV)xが大きくて中央値が135,155で定まるとき、すなわちのとき
になります。
(i)のとき
中央値は127,135で定まります。
平均値の131になります。
(ii)のとき
中央値は135,xで定まります。
平均値のになります。
(iii)のとき
中央値はx,135で定まります。
平均値のになります。
(iV)のとき
中央値は135,155で定まります。
平均値の145になります。
(ii)と(iii)は同じ値になるのでまとめてしまいましょう。
のとき中央値は131
のとき中央値は
のとき中央値は145
終わりに
データの個数によって、それぞれの値の取り方が変わる点がポイントです。
また、存在しない値をとる可能性があります。