二次方程式の解を求める問題です。
基本問題
(1)を平方完成を利用して解きなさい。
(2)を解の公式を利用して解きなさい。
(3)を因数分解を利用して解きなさい。
解き方
それぞれの解法を使って解いていきます。
(1)の平方完成は変形するために必要な数を式の値を変えないように作り出します。
数学の式変形では重要な考え方になります。
解説
(1)を平方完成を利用して解きなさい。
まず平方完成です。
を変形してという形に変形する事を平方完成と言います。
文字を含む項をで表し、残った定数部分をで表します。
を変形していきます。
まず、を含む項を()でくくります。
をから作るためにはであればよいのでですね。
を()の中に作ることを考えます。
「に4があれば良いのに・・・。」という事で4に登場していただきます。
しかし、単純に足しては式の値がずれてしまいますので、という形で登場していただきます。
()の中をとしたいので、邪魔な-4には外に出ていただきます。
これで平方完成ができました。
後は、平方数と定数部分を左辺と右辺に分けます。
このとき、が16の平方根であればよいですね?
を忘れないようにしましょう。
(2)を解の公式を利用して解きなさい。
次に解の公式です。
解の公式とは、の解は係数を使って、で表されるという公式です。
問題はです。
100回解いて100解正解するようになるまでa,b,cがなんであるか枠外にメモすると良いでしょう。
特に「-」が忘れられがちですので気を付けてください。
代入して計算していきましょう。
解の公式より、
解の公式に代入する際は、まずこの式の様に単純に代入しただけの形を書きましょう。
符号ミスが減ります!
この手間を惜しんで書かずに符号ミスをする方が多いです。
数秒で書けるこの式を省略するメリットがどれほどあるのか、私にはわかりません。
答えです。
(3)を因数分解を利用して解きなさい。
最後に因数分解です。
因数分解自体の細かい解説はここではしません。
という2数の積が0になる式になりました。
掛けて0になるという事は、であるか、であるかのいずれかです。
これら一次方程式を解いて、であれば2数の積が0になり、二次方程式が成り立ちます。
応用問題
(1)の解の1つがであるとき、の値を求めなさい。
(2)ある連続する3つの正の整数について、一番小さい数と一番大きい数を掛けて7を引いたところ、真ん中の数の2倍の数になった。連続する3つの正の整数を求めなさい。
解き方
文章問題は問題に書いてある事を整理して答えを導く数学の解き方の王道で解いてみましょう。
解説
(1)の解の1つがであるとき、の値を求めなさい。
解の1つがだそうですので、はこの式を成り立たせます。
従ってを代入します。
答えです。
(2)ある連続する3つの正の整数について、一番小さい数と一番大きい数を掛けて7を引いたところ、真ん中の数の2倍の数になった。連続する3つの正の整数を求めなさい。
連続する3つの正の整数はで表すことができます。
(もちろんでも良いです。)
「一番小さい数と一番大きい数を掛けて7を引いた」はで表されます。
「真ん中の数の2倍の数」はで表されます。
「なった。」という事でこれらが等しいのでという式が成り立ちます。
の二次方程式ですね。
これを解きましょう。
因数分解できそうですね。
ここで問題の答え方に注意します。
「連続する3つの正の整数を求めなさい。」でした。
正の整数という条件なんですね。
なので、は落選です。
そして答え方ですがは真ん中の数なので、「連続する3つの正の整数は」ですね。
終わりに
二次方程式の3つの解き方はどれも重要です。
単純に二次方程式を求める問題であれば、因数分解できれば因数分解が早いと思います。
因数分解できないとき、解の公式を使えば必ず解くことができるわけですから、これを使わない手はありませんね。
ただし解説にもありますが、単純に代入しただけの形を書かずに符号ミスをすると、大きな差が付きます。
(みんなが必ず解ける問題なわけですから、それを失点するのは大きな痛手です。)