比例と反比例に関する問題です。
グラフを描いていませんが、グラフを描いてイメージしてください。
基本問題
(1)のの変域がのとき、の変域を求めなさい
(2)がを通るとき、比例定数を求めなさい
(3)のの変域がのとき、の変域を求めなさい
(4)がを通るとき、比例定数を求めなさい
解き方
比例と反比例の式と性質に合わせてそれぞれ求めていきましょう。
解説
(1)のの変域がのとき、の変域を求めなさい
比例の問題で変域が与えられています。
比例定数が2の比例の式なので、傾きが2で右上がりの原点を通るグラフになります。
で最小値、で最大値、を取りますね?
のとき、となり、のとき、となります。
が求める変域になります。
なお、等号を含むかどうかは気を付けてくださいね。
(2)がを通るとき、比例定数を求めなさい
比例の問題で通る点が与えられています。
問題に書いてある事を整理して答えを導く数学の解き方の王道で解いてみましょう。
を通るそうです。
つまりは式を満たしています。
を代入しましょう。
ですね。
はこの式を満たさなければなりません。
これは、がこの一次方程式の解である必要があるという事です。
このの一次方程式を解くとです。
つまり、比例定数はです。
(3)のの変域がのとき、の変域を求めなさい
反比例の問題で変域が与えられています。
比例定数が2の反比例の式なので、右下がりのグラフで、原点の右上と左下にグラフが描かれます。
変域がですが、を跨いでいません。
で最大値、で最小値、を取りますね?
のとき、となり、のとき、となります。
が求める変域になります。
(4)がを通るとき、比例定数を求めなさい
反比例の問題で通る点が与えられています。
比例の問題同様、問題に書いてある事を整理して答えを導く数学の解き方の王道で解いてみましょう。
を通るそうです。
つまりは式を満たしています。
を代入しましょう。
ですね。
はこの式を満たさなければなりません。
これは、がこの一次方程式の解である必要があるという事です。
このの一次方程式を解くとです。
つまり、比例定数はです。
応用問題
歯数が18の歯車Aと、歯数が48の歯車Bが噛み合っている。
歯車Bと歯数の不明な歯車Cを噛み合わせたところ、歯車Bを20回転させたところ歯車Cは16回転したという。
(1)歯車Aが40回転するとき、歯車Bは何回転するか求めなさい。
(2)歯車Cの歯数を求めなさい。
解き方
文章問題です。
文章問題は問題に書いてある事を整理して答えを導く数学の解き方の王道で考えることが良いでしょう。
歯車の歯数は回転数に比例した歯数になります。
問題文から比例の式を作り、方程式を解いていきましょう。
解説
(1)歯車Aが40回転するとき、歯車Bは何回転するか求めなさい。
「歯数が18の歯車Aと、歯数が48の歯車Bが噛み合っている。」という事で、
歯車Aの歯数と回転数の関係式と、歯車Bの歯数と回転数の関係式を作りましょう。
歯車Aが回す歯数をA、回転数をとすると
歯車Bが回す歯数をB、回転数をとすると
歯車Aが40回転すると歯は、でしたからを代入して
歯車Bは歯車Aと噛み合っているという事でA=Bの関係が成り立ちます。
でしたから、B=720を代入しでが成り立ちます。
は歯車Bの回転数を表しています。
このの一次方程式を解くと、
つまり、15回転します。
(2)歯車Cの歯数を求めなさい。
「歯車Bと歯数の不明な歯車Cを噛み合わせたところ、歯車Bを20回転させたところ歯車Cは16回転したという。」が手掛かりですね。
歯車Bが回す歯数をB、回転数をとするとでした。
歯車Cが回す歯数をC、歯数をc、回転数をとするととなります。
問題文から、「歯車Bが20回転したときに回す歯数」と「歯車Cが16回転したときに回す歯数」が等しくなります。
「歯車Bが20回転したときに回す歯数」は、にを代入して、です。
「歯車Cが16回転したときに回す歯数」は、にを代入して、です。
これが等しいという事は、という事です。
このの一次方程式を解けば、の歯数がわかりますね!
という事で、歯数は60になります。
終わりに
比例は関数の中の基礎の基礎です。
を決めるとが決まるという関数としての性質が後に役に立ちます。
比例も反比例も比例定数のみで決まります。
つまり文字が1つ決まれば式が決まります。
一次方程式を解くと、その方程式を満たす文字が1つ決まることになります。
そのため比例と反比例の問題と一次方程式の問題は非常に相性が良いことになります。