三角形の合同の証明と合同の性質を使った問題です。
基本問題
解き方
三角形の合同条件は3つありましたね。
- 3組の辺がそれぞれ等しい
- 2辺とその間の角がそれぞれ等しい
- 1辺とその両端の角がそれぞれ等しい
これらを満たすまで角や線の長さを埋めていきます。
また、具体的な値を求めなくても良く、「こことここは等しい」という印で十分です。
解説
(1)を証明しなさい。
問題より、・・・①
対頂角が等しくなる性質を使います。
・・・②
三角形の内角の和がとなる性質をに使います。
・・・③
・・・④
①②を③に代入して
・・・⑤
④-⑤より
・・・⑥
・・・⑦
①⑥⑦より1辺とその両端の角がそれぞれ等しいので
なお、⑥の求め方は二つの内角の和は残る角の外角に等しい性質をに使っても良いですね。
・・・⑧
・・・⑨
と①を⑧に代入して
・・・⑩
⑨-⑩より
(2)を証明しなさい。
問題よりであるから平行線の錯角は等しい性質より、
・・・①
問題よりEはBDの中点であるから、
・・・②
対頂角が等しくなる性質を使います。
・・・③
①②③より1辺とその両端の角がそれぞれ等しいので
応用問題
解き方
辺の長さの証明ですが、三角形の合同の結果を使います。
解説
を証明しなさい。
基本問題の(1)よりであるから3辺と3角はそれぞれ等しい。
・・・①
・・・②
②より、はの二等辺三角形になるから、
・・・③
①③より、
となりはの二等辺三角形になるから、
終わりに
三角形の合同の証明問題ですが、合同の条件を満たしていることが言えれば良いですね。
通常の証明問題より、示すべきものが決まっている分、証明は単純です。
証明問題は嫌われがちですが、本質的に今までの角度や長さを求める問題とあまり変わりません。
日本語を使わずに数式だけ書くことに慣れてしまっていると難しいのかもしれません。
誰かが解答を見て「なるほどそうか」とわかってもらえるように書けばいいだけです。
読み手の思考が正しく構築されるように記述するというのは、コミュニケーション能力の問題なのかもしれません。