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原価、定価、売価、利益の問題

方程式や連立方程式の文章問題で物の値段の問題がありますね。
「原価」、「定価」、「売価(売値)」、「利益」
それぞれの意味が分からないと方程式を立てることができません。

物の値段がなぜ色々あるのか

突然ですが、生きていくためには「衣・食・住」が必要です。

  1. 「衣」寒さを凌ぐ、というよりは常識的に服を着ます
  2. 「食」空腹を凌ぎ、健康を保つために物を食べます
  3. 「住」心休める場、帰る家があります

これらはすべてお金が解決してくれます。
生きていくにはお金が必要ですね。
人はどうやってお金を得るのか?

ここから始めていきましょう。

第一次産業

農業や漁業で働いている方の職種は第一次産業に分類されます。

畑に種をまき、育った野菜を収穫して販売するのが農業です。
これは畑を借りる(もしくは所有する)のにお金がかかります。
種や肥料にもお金がかかります。
そして毎日一生懸命育てた野菜を売って掛かった費用以上にお金を頂きます。
野菜を作るために掛かった畑や種や肥料が「原価」ですね。
売ったお金が「売価」です。
とにかく「お金」を使ってそこに「育てる」という手間を加えて「お金」に変えています

漁に出て、捕まえた魚を販売するのが漁業です。
これは船を借りる(もしくは所有する)のにお金がかかります。
餌や釣り具、燃料にもお金がかかります。
そして毎日一生懸命釣り上げた魚を売って掛かった費用以上にお金を頂きます。
魚を釣り上げるために掛かった船や餌や燃料が「原価」ですね。
売ったお金が「売価」です。
やはり「お金」を使ってそこに「釣り上げる」という手間を加えて「お金」に変えています

第二次産業

パンを作ったり、車を作ったり、何かを加工して働いている方の職種は第二次産業に分類されます。

小麦からパンを焼いてお店に販売するパン加工業者さんを考えてみます。
(お店で売っているパンは「小売り」と言って第三次産業になります)
これは工場を借りる(もしくは所有する)のにお金がかかります。
小麦や具材、焼くための燃料にもお金がかかります。
宣伝するのにも、人を雇うためにもお金がかかります。
そして毎日一生懸命焼き上げたパンを売って掛かった費用以上にお金を頂きます。
パンを焼き上げ販売するために掛かったお店や具材や人件費が「原価」ですね。
お店に販売したときの値段が「売価」です。
「お金」を使ってそこに「パンを焼いて売る」という手間を加えて「お金」に変えています

第二次産業を説明するのにパン加工業者さんはあまり適切でなかったかもしれないですね・・・。

第三次産業

いわゆるサービス業です。

パン加工業者さんから買い取ったパンをお店で販売するスーパー等を考えてみます。
これは店舗を借りる(もしくは所有する)のにお金がかかります。
パンを購入するのにパン代と運送料等のお金がかかります。
宣伝するのにも、人を雇うためにもお金がかかります。
そしてパン加工業者さんから買い取ったパンを、買った時よりも高い値段を付けて売って、掛かった費用以上にお金を頂きます。
パン代や運送料、お店の維持費や人件費が「原価」ですね。
お店に並べたときの値段が「定価」です。
通常は「定価」と「売価」は等しいです。
お店を閉める前に残ったパンを捨てるのは勿体ないので売り切ってしまいたいですね。
こうして値下げした場合、「定価」と「売価」が変わります。
何はともあれ「お金」を使ってそこに「パンを売る」という手間を加えて「お金」に変えています

お金を得る

どの産業も「お金」を使って得た何かを使い、形を変えて「お金」に変えていますね。
生きていくためにはお金が必要なので、お金を生み出さないといけません。
得たときの「価値」に何か加工することで「価値」を付け加えて、その結果の「価値」に対価としてお金を得ています。
その流れの中でお金の価値を表す「価格」が名前を変えて「原価」や「定価」と呼ばれています
「物の価格は流通過程で変わる」という言い方で伝わるでしょうか?

それぞれの価格

原価

「原価」は販売している人が売っている「もの」の元となっている「もの」の値段です。
数学の問題の場合、いちいち畑の代金や肥料代等考慮しないんですね。
多くの問題は「種」のお金を「野菜」のお金に替える問題で作られるでしょう。
この場合「種」の価格が「原価」になります。
サービス業の場合は「もの」が同じ「もの」になるのでややこしいかもしれません。
例えば「鉛筆」を「鉛筆」で売りますからね。
でも生きていくためにはお金が必要です。
仕入れたとき(つまり買った時)は30円だった「鉛筆」が、売るときには60円の「鉛筆」になったりするんです
同じ鉛筆なのに、時と場合によって価格が違うんですね。
そして、この場合仕入れの「鉛筆」の価格の30円が「原価」ですね。

もしかすると、ずるいと思うかもしれませんね。
でも30円で買った「鉛筆」が売れずに捨てることになるかもしれませんよね。
使いたい人が出てくるまで、倉庫に保管してくれていますよね。
不良品があってもお店の人が全部交換とか対応してくれますよね。
全然ずるくないですね。
数学の問題ではこういうところで出てくる人件費みたいなものは普通原価に含めません。

「原価」は売るものを仕入れた時の価格です。

定価と利益

買った時は30円だった「鉛筆」が、売るときには60円の「鉛筆」になりました。
30円の差がありますね。

鉛筆は30円で仕入れていますから30円以上の価格で売らないとどんどんお金が無くなってしまいますね。
さらにお店の人も生きていくためにお金が必要です。
鉛筆が売れたら30円分は自分のお金として使いたいと思いました。
これが「利益」です。
合計60円という価格になりました。

こうして「私は30円で買った鉛筆を60円で売るのだ」という宣言が「定価」です。
セール中でもなければ基本的に「定価」の値段で売られています。

「定価」=「原価」+「利益」

売価と値引き

同じ定価の「鉛筆」の新商品が出ました。
古い鉛筆よりも書き心地が抜群です。
誰も古い鉛筆を買いませんね。

しぶしぶ古い鉛筆を10円「値引き」して50円で売ることにしました。
お客さんは「安いけど古い鉛筆」と「高いけど新しい鉛筆」を選ぶことができます。
こうして「定価」でなくなった鉛筆の価格が「売価」です。
「利益」も「値引き」によって変わっていることにも着目しましょう。

「売価」=「定価」-「値引き」=「原価」+「利益」-「値引き」=「原価」+「値引き後の利益」

割合

大体この手の用語が使われる問題には「割合」が関わってきます。
「定価」や「原価」や「割合」があまり説明されずに出てきますよね。

「1割」という考え方は10で割った内の1つ分という意味ですね。
\displaystyle \times\frac{1}{10}です。
300円の1割は、\displaystyle 300\times\frac{1}{10}=30円です。
\displaystyle x円の1割は\displaystyle x\times\frac{1}{10}=\frac{x}{10}円です。

「2割」という考え方は10で割った内の2つ分という意味ですね。
\displaystyle \times\frac{2}{10}です。
300円の2割は、\displaystyle 300\times\frac{2}{10}=60円です。
\displaystyle x円の2割は\displaystyle x\times\frac{2}{10}=\frac{x}{5}円です。

「x割」という考え方は10で割った内のx個分という意味ですね。
\displaystyle \times\frac{x}{10}です。
300円のx割は、\displaystyle 300\times\frac{x}{10}=30x円です。

「割」という言葉にあまり惑わされない方がいいです。
大根の3割と言われたら\displaystyle \frac{3}{10}した大根がイメージできればそれでいいと思います。
文字が使われてしまってyx割と言われたら、単純に数式で\displaystyle y\times\frac{x}{10}と表すことができればよいです。

問題

「原価」100円の消しゴムに「原価の2割」を「利益」として「定価」をつけて販売しました。
しかし中々売れなかったので「定価の2割引き」で販売したところようやく売れました。
最終的に「利益」はいくらだったでしょうか?

解説

「書いてある通り」数式を作っていきましょう。
「「原価」100円の消しゴムに「原価の2割」を「利益」」
だそうです。
「利益」=「原価の2割」=\displaystyle 100\times \frac{2}{10}=20ですね。
「「原価の2割」を「利益」として「定価」をつけて販売しました。」
だそうです。
「定価」=「原価」+「利益」=\displaystyle 100+20=120ですね。
「しかし中々売れなかったので」
残念ですね。
「「定価の2割」」
「定価の2割」=\displaystyle 120\times \frac{2}{10}=24ですね。
「「定価の2割引き」」
「定価」の「2割引」です。
「定価」から「定価の2割」を引きましょう。
「定価の2割引き」=「定価」-「定価の2割」=\displaystyle 120-24=96ですね。
「で販売したところようやく売れました。」
良かったですね。
「売価」=96という事ですね。
「最終的に「利益」はいくらだったでしょうか?」
最終的な利益とは「値引き後の利益」ですね。
「売価」=「原価」+「値引き後の利益」
「値引き後の利益」=「売価」-「原価」=96-100=-4
という事で、利益どころか4円損してますね。
答えは「-4円」か「4円損している」等の書き方になりますね。

終わりに

せっかく方程式が解けるのに、文章題から方程式が作れなくて悔しい思いをしてほしくないと思い少し解説してみました。
お役に立てたらうれしいです。

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