わからない問題を悩み続けるかどうか
数学の問題がわからないとき、
- 解けるまで悩み続けるのか
- 解答を見たり聞いて解決してしまうのか
どちらが良いのか。
そのあたりをまとめてみたいと思います。
見出し
比較
まずどのような特徴があるか比較します。
解決までの時間
解けるまで考えれば、ずっと答えにたどり着かない恐れもあります。
聞いてしまったり解答を見てしまえば、あとはそれを理解できるかです。
これだけ見ると明らかに後者に分がありますね。
理解に与える影響
解けるまで悩んだ場合、該当単元の理解が随分進んでいるのではないでしょうか。
解答を見た場合もしっかり読み込めば理解もできると思います。
記憶に留まる力はずっと悩み続けた場合の方が勝るでしょう。
数学の印象に与える影響
数学を好きになるかどうかについての影響です。
答えを見ずにずっと考えてわからないと、どんどん嫌いになってしまうかもしれないですね。
ずっと悩んで答えにたどり着けたら、好きになれるかもしれません。
一方で答えを見て理解し、別の問題で正解できれば嫌いになる事は無いかもしれません。
ただ、答えを見ても正確に理解できておらずに、同じ問題に何度挑戦しても正解しないと、これは嫌いになってしまいそうです。
得られるものの違い
ここに大きな差があると思います。
集中して悩んだ場合、その過程で考えたことというのは数学の力となります。
解答を見たり聞いたりした場合はその問題についてのその解答方法のみしか得られません。
ただ、数学でも暗記にちかい勉強方法は有効だと思っています。
知らないと解きにくいけど、知っていれば解きやすい問題が多くあります。
こういった問題に対応するには解答だけ見たり聞いたりする方法は有効ですね。
しかし、そういう問題ばかりでもないのが数学です。
基礎の積み重ねだと思っているので、基礎がわかっていれば決して解けないことは無いと思っています。
ただ、これには「問題に向き合う力」が必要だと思っています。
これは圧倒的に集中して悩んだ時間が、正の相関で効果を表すと思っています。
アウトプット
本来演習問題を解くという勉強はアウトプットの勉強になると思います。
「わからないところを見つける」→「わかる」
という事をします。
解けるまで悩み続ける場合、この点において非効率的ですね。
得られる効果や影響が違う
当然ですが得られる効果や影響が違うわけです。
どちらの勉強が自分にとって有効か見極めて判断する必要があると思います。
数学だけで合否が決まるのであれば思う存分数学の勉強ができます。
解けるまで悩む時間を楽しんでほしいと思います。
しかし、他教科も勉強する必要があると思いますのでそうも言ってられません。
段階の移行
繰り返しになりますが本当は沢山悩んでほしいんですけどね。
時間が無い場合、まずは解答を見たり聞いたりして、色々な解法を知るという事で効率よく勉強するのが良いと思います。
早い段階で問題集に掲載されている解法パターンを一通り使えるようになると良いですね。
(3年生になった段階で、履修済みの範囲は一通りの解法パターンを覚えている状態が望ましいと思います)
問題集の解法パターンが一通り使えるようになってからは解けるまで解くスタイルに移行してほしいです。
解答ばかり見ていると「問題に向き合う力」は中々身につきません。
思いつかないときもいきなり回答を見るのではなく、類似の問題を探してみてほしいです。
とはいえいつまでも悩み続けることはできませんので、ある程度時間を決めておくと良いですね。
10分位手が出ない状況が続くまでは、悩んでもらえると良いと思います。
できるかどうかを確かめる目的で演習問題を解いている場合は、もっと早く切り上げてしまっていいと思います。
早い時期から準備してほしい
これで最後になりますが、本当は沢山悩んでほしいんです。
そして宝探しをするように、問題を解いてもらいたいと思っています。
見つけた宝は財産になると思います。
早く取り掛かったほうが長く悩めます。
解けるまで解く→受験学年になる前に解法パターンを一通り覚える→解けるまで解く
この流れが理想的だと思います。
終わりに
数学の問題でわからないときに、解けるまで悩むのか、解答を見たり聞いたりするかどうか、その方針を決めるのにお役に立てばうれしいです。